黒毛和種牛のバンド3蛋白欠損症の遺伝学的コントロール

黒毛和種牛において常染色体不完全優性遺伝によるバンド3蛋白欠損症 (球状赤血球症) を予防すべく, ヘテロ接合体種雄牛との交配を避けることで遺伝学的コントロールを実施した. 母, 子牛の保因状況は赤血球浸透圧脆弱性により調べ, 種雄牛のそれは遺伝様式から推測して, DNA診断により確認した. コントロール実施前には出生子牛12頭中2頭のホモ接合体が発生したが, コントロール実施後に生まれた9頭ではホモ接合体はみられなかった. また, 遺伝コントロール実施前には子牛群の遺伝子頻度は54%であったが, コントロール実施後には22%であった....

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 52; no. 2; pp. 85 - 89
Main Authors 伴, 顕, 酒井, 淳一, 小屋, 正人, 渡辺, 大作, 阿部, 省吾, 阿部, 榮, 板垣, 昌志, 星, 昌孝, 稲葉, 睦, 小野, 憲一郎, 鈴木, 勝士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.02.1999
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Summary:黒毛和種牛において常染色体不完全優性遺伝によるバンド3蛋白欠損症 (球状赤血球症) を予防すべく, ヘテロ接合体種雄牛との交配を避けることで遺伝学的コントロールを実施した. 母, 子牛の保因状況は赤血球浸透圧脆弱性により調べ, 種雄牛のそれは遺伝様式から推測して, DNA診断により確認した. コントロール実施前には出生子牛12頭中2頭のホモ接合体が発生したが, コントロール実施後に生まれた9頭ではホモ接合体はみられなかった. また, 遺伝コントロール実施前には子牛群の遺伝子頻度は54%であったが, コントロール実施後には22%であった.
Bibliography:ZZ00014801
582478
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.52.85