マイトジェン刺激による周産期牛の末梢血単核細胞からのガンマインターフェロンの誘発・産生

T細胞マイトジェン(ConAおよびPHA)刺激による周産期牛末梢血単核細胞(PBMC)からのガンマーインターフェロン(IFN-γ)産生とその産生細胞について検討した. IFN-γの抗ウィルス活性は抗ウシIFNモノクローナル抗体により中和された. ウシPBMCを3種類の抗ウシT細胞特異的モノクローナル抗体で処理してIFN-γの産生細胞を検討したところ, ConAおよびPHA刺激系ともに主な産生細胞はCD4+T細胞と推定されたが, PHA刺激系ではCD8+T細胞の関与もまた示唆された. マイトジェン刺激により周産期牛のPBMCから誘発されたIFN-γの産生はConAおよびPHA刺激系ともに分娩付近...

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Published inJournal of Veterinary Medical Science Vol. 56; no. 4; pp. 735 - 738
Main Authors 白幡, 敏一, 石川, 潤, 長谷川, 孔泰
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 日本獣医学会 1994
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ISSN0916-7250
1347-7439
DOI10.1292/jvms.56.735

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Summary:T細胞マイトジェン(ConAおよびPHA)刺激による周産期牛末梢血単核細胞(PBMC)からのガンマーインターフェロン(IFN-γ)産生とその産生細胞について検討した. IFN-γの抗ウィルス活性は抗ウシIFNモノクローナル抗体により中和された. ウシPBMCを3種類の抗ウシT細胞特異的モノクローナル抗体で処理してIFN-γの産生細胞を検討したところ, ConAおよびPHA刺激系ともに主な産生細胞はCD4+T細胞と推定されたが, PHA刺激系ではCD8+T細胞の関与もまた示唆された. マイトジェン刺激により周産期牛のPBMCから誘発されたIFN-γの産生はConAおよびPHA刺激系ともに分娩付近で最も抑制され, その後徐々に回復する傾向を示した. しかし, ConA刺激系では分娩前5週から分娩後7週までIFN活性が抑制されたのに対し, PHA刺激系では分娩前3週から分娩後2週までと比較的短期間において抑制がみられた. これらの周産期乳牛のPBMC培養にリコンビナントヒトインターロイキン2を添加したところ, ConAおよびPHA刺激系いずれにおいてもIFN産生の増大がみられた.
Bibliography:500693
ZZ00004754
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.56.735