シルバーリーフコナジラミに対する防虫ネットの目合いと侵入防止効果との関係

トマト黄化葉巻病の媒介虫であるシルバーリーフコナジラミの侵入防止効果と防虫ネットの目合いとの関係について室内及び野外試験で検討した。 1. 0.2~0.4mmネットは野外試験で侵入率を概ね5%未満と極めて低く抑えた。 2. 0.3×0.4mmネットは室内試験で通過個体を確認できず,野外試験においても侵入率を概ね5%未満と極めて低く抑えた。 3. 0.4mmネットは室内試験における放飼1時間後の通過率は10%未満であったが,時間の経過に従って増加した。野外試験における侵入率は6.3~33.6%で,0.2~0.4mmネットに劣るが目合い0.6mm以上の防虫ネットに比べると優れていた。 4. 0.6...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inKyūshū Byōgaichu Kenkyūkaiho Vol. 51; pp. 64 - 68
Main Authors 松浦, 明, 志摩, 五月, 田村, 真理子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州病害虫研究会 2005
Online AccessGet full text
ISSN0385-6410
1884-0035
DOI10.4241/kyubyochu.51.64

Cover

More Information
Summary:トマト黄化葉巻病の媒介虫であるシルバーリーフコナジラミの侵入防止効果と防虫ネットの目合いとの関係について室内及び野外試験で検討した。 1. 0.2~0.4mmネットは野外試験で侵入率を概ね5%未満と極めて低く抑えた。 2. 0.3×0.4mmネットは室内試験で通過個体を確認できず,野外試験においても侵入率を概ね5%未満と極めて低く抑えた。 3. 0.4mmネットは室内試験における放飼1時間後の通過率は10%未満であったが,時間の経過に従って増加した。野外試験における侵入率は6.3~33.6%で,0.2~0.4mmネットに劣るが目合い0.6mm以上の防虫ネットに比べると優れていた。 4. 0.6mmネットと0.8mmネットは室内試験で90%以上の個体が通過したが,野外試験における侵入率は0.6mmネットで19.2~74.7%,0.8mmネットで29.0~91.4%と調査日ごとに差があるものの侵入防止効果は認められた。 5. 1.0mmネットは野外試験において侵入率が23.1~150.1と高く,調査日ごとの差が非常に大きくなるため媒介虫対策として有効ではないと考えられた。 6. 防虫ネットのみでシルバーリーフコナジラミのハウス内侵入を完全に阻止するのに必要な防虫ネットの目合いは,0.4mm未満であることが明らかになった。
Bibliography:ZZ00014779
721790
ISSN:0385-6410
1884-0035
DOI:10.4241/kyubyochu.51.64