温次亜塩素酸ナトリウム水溶液によるヒートショック処理とActive MAPの組み合わせがカットセルリーの保蔵性に及ぼす効果

50℃の次亜塩素酸ナトリウム水溶液への浸漬によるヒートショック処理(HT区)とActive MAP(MA区)の組み合わせ(HT+MA区)がカットセルリーを9日間保蔵した場合の褐変抑制に及ぼす効果を調査,検討した.同時にそれぞれ単独での効果も検証した.一般生菌数を調査した結果,MA区およびHT+MA区では保蔵中の菌数増加を抑制する傾向が確認された.逆にHT区は対照区よりも増加する傾向が確認され,ヒートショック処理だけでは保蔵中の菌数増加を促進させてしまう可能性が示された.一方,保蔵中に生じる褐変の程度を表す指標として試料表面の色相角(H°)を評価した結果,HT区,MA区およびHT+MA区いずれで...

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Bibliographic Details
Published inJapan Journal of Food Engineering Vol. 22; no. 2; pp. 39 - 45
Main Authors 小川, 幸春, 相部, 瑞貴, 小林, 航汰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本食品工学会 15.06.2021
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ISSN1345-7942
1884-5924
DOI10.11301/jsfe.21588

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Summary:50℃の次亜塩素酸ナトリウム水溶液への浸漬によるヒートショック処理(HT区)とActive MAP(MA区)の組み合わせ(HT+MA区)がカットセルリーを9日間保蔵した場合の褐変抑制に及ぼす効果を調査,検討した.同時にそれぞれ単独での効果も検証した.一般生菌数を調査した結果,MA区およびHT+MA区では保蔵中の菌数増加を抑制する傾向が確認された.逆にHT区は対照区よりも増加する傾向が確認され,ヒートショック処理だけでは保蔵中の菌数増加を促進させてしまう可能性が示された.一方,保蔵中に生じる褐変の程度を表す指標として試料表面の色相角(H°)を評価した結果,HT区,MA区およびHT+MA区いずれでも褐変の進行は有意に抑制されることが示された.さらにヒートショック処理したHT区およびHT+MA区では,PAL活性およびポリフェノール量の増加も確認されなかった.以上の結果から,ヒートショック処理とActive MAPを組み合わせることでカットセルリーの保蔵性は向上することが示された.
Bibliography:ZZ20014033
938257
ISSN:1345-7942
1884-5924
DOI:10.11301/jsfe.21588