放牧育成牛に対する駆虫剤投与の影響とその経済効果
埼玉県内の公共育成牧場において1995年度に入牧した乳牛77頭について, イベルメクチン製剤投与による臨床的効果, および経済効果を検討した。供試牛は入牧時月齢および体重測定値の高い順からA, B, Cの3試験群に分け, その中で投与群 (イベルメクチン5回投与) および非投与群を設定し, 日増体量, Ht値, 原虫陽転率, 受胎成績および経済効果について比較検討を行った。その結果, 月齢の低い試験群で, イベルメクチン投与群が有意に高い日増体量とHt値を呈したが, 原虫陽転率および受胎成績などでは有意な差は認められなかった。イベルメクチン投与による放牧衛生対策は, 放牧育成牛の増体量を上昇さ...
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Published in | Japan society of veterinary epidemiology Vol. 1; no. 1; pp. 17 - 22 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
獣医疫学会
01.06.1997
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ISSN | 1343-2583 1881-2562 |
DOI | 10.2743/jve.1.17 |
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Summary: | 埼玉県内の公共育成牧場において1995年度に入牧した乳牛77頭について, イベルメクチン製剤投与による臨床的効果, および経済効果を検討した。供試牛は入牧時月齢および体重測定値の高い順からA, B, Cの3試験群に分け, その中で投与群 (イベルメクチン5回投与) および非投与群を設定し, 日増体量, Ht値, 原虫陽転率, 受胎成績および経済効果について比較検討を行った。その結果, 月齢の低い試験群で, イベルメクチン投与群が有意に高い日増体量とHt値を呈したが, 原虫陽転率および受胎成績などでは有意な差は認められなかった。イベルメクチン投与による放牧衛生対策は, 放牧育成牛の増体量を上昇させ, 特に若齢の牛に用いた場合, その経済効果が非常に高い事が示唆された。 |
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Bibliography: | 591147 ZZ00015317 |
ISSN: | 1343-2583 1881-2562 |
DOI: | 10.2743/jve.1.17 |