マダイの皮膚の厚さおよび脱鱗しやすさに及ぼす配合飼料へのタウリン添加の効果
低魚粉配合飼料に対するタウリン添加に関する報告は多い。しかし,魚粉のみをタンパク質源とした飼料においても,配合飼料のタウリン含有量は生餌に比べると低い。そこで本研究では,マダイ Pagrus major の皮膚の厚さおよび脱鱗しやすさに及ぼすタウリンの添加効果を,低魚粉仕様ではない市販の配合飼料(魚粉含量57%)を用いて検討した。タウリンの添加レベルを0%(対照区),1%添加区(Tau-1%)および2%添加区(Tau-2%)の3段階とした。マダイ(平均体重107 g)にこれらの飼料を60日間投与した。本実験条件下では成長および飼料効率には区間差はみられなかった。しかしながら,Tau-1%および...
Saved in:
Published in | Suisan Zoshoku Vol. 60; no. 1; pp. 59 - 64 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English |
Published |
日本水産増殖学会
2012
|
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 低魚粉配合飼料に対するタウリン添加に関する報告は多い。しかし,魚粉のみをタンパク質源とした飼料においても,配合飼料のタウリン含有量は生餌に比べると低い。そこで本研究では,マダイ Pagrus major の皮膚の厚さおよび脱鱗しやすさに及ぼすタウリンの添加効果を,低魚粉仕様ではない市販の配合飼料(魚粉含量57%)を用いて検討した。タウリンの添加レベルを0%(対照区),1%添加区(Tau-1%)および2%添加区(Tau-2%)の3段階とした。マダイ(平均体重107 g)にこれらの飼料を60日間投与した。本実験条件下では成長および飼料効率には区間差はみられなかった。しかしながら,Tau-1%および Tau-2%の皮膚の厚さは対照区よりも有意に厚く,対照区は Tau-1%および Tau-2%よりも有意に脱鱗しやすかった。これらの結果は,市販配合飼料へのタウリン添加は,成長などへの効果はほとんどないが,マダイの皮膚の状態を著しく向上させることが示唆された。 |
---|---|
Bibliography: | ZZ00008678 831318 |
ISSN: | 0371-4217 2185-0194 |
DOI: | 10.11233/aquaculturesci.60.59 |