加圧熱水処理によるスダジイからのキシロース, キシロオリゴ糖生成挙動

我々はこれまで加圧熱水をキーテクノロジーとする木質系バイオマスの変換法について種々検討を行ってきた.そのなかで木質系バイオマスを構成するヘミセルロースとセルロースの成分分離糖化が可能であることを明らかにした.すなわち本法では熱水のみで高速にヘミセルロースのみの加水分解が可能である.本研究ではスダジイ (広葉樹) をモデルにし, バッチ式反応装置を用い, 170~210℃の加圧熱水にて処理を行い, ヘミセルロースを糖化し, 定量的なキシロース, キシロオリゴ糖生成挙動を明らかにした.その結果170~210℃の加圧熱水中では, いずれの処理温度においてもヘミセルロース基準での最大キシロース収率は約...

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Published inJapan Journal of Food Engineering Vol. 5; no. 3; pp. 205 - 210
Main Authors 坂木, 剛, 藤田, 修二, 熊谷, 聡, 林, 信行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本食品工学会 15.09.2004
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ISSN1345-7942
1884-5924
DOI10.11301/jsfe2000.5.205

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Summary:我々はこれまで加圧熱水をキーテクノロジーとする木質系バイオマスの変換法について種々検討を行ってきた.そのなかで木質系バイオマスを構成するヘミセルロースとセルロースの成分分離糖化が可能であることを明らかにした.すなわち本法では熱水のみで高速にヘミセルロースのみの加水分解が可能である.本研究ではスダジイ (広葉樹) をモデルにし, バッチ式反応装置を用い, 170~210℃の加圧熱水にて処理を行い, ヘミセルロースを糖化し, 定量的なキシロース, キシロオリゴ糖生成挙動を明らかにした.その結果170~210℃の加圧熱水中では, いずれの処理温度においてもヘミセルロース基準での最大キシロース収率は約40wt%であり, 同様にキシロビオースは11wt%であった.またその値を示す処理時間は温度が高くなるほどより短時間になった.
Bibliography:ZZ20014033
710978
ISSN:1345-7942
1884-5924
DOI:10.11301/jsfe2000.5.205