温熱処理によるマンゴー (アーウィン) 炭疽病の防除

'アーウィン'マンゴーの炭疽病防除方法として温和な条件の蒸熱処理 (温熱処理, MVHT) による防除効果と果実品質に与える影響を検討した。 Colletotrichum gloeosporioidesおよびC. acutatum (いずれもマンゴー炭疽病菌) は50℃・10分間の温熱処理で菌叢生育は認められなかった。C. gloeosporioidesを接種した果実に温熱処理を行うと防除価は95, 接種翌日の処理でも76になり, 炭疽病は効果的に抑制された。また, 炭疽病菌を接種しない出荷果実を用いた試験においても炭疽病の抑制効果が認められた。温熱処理によって果皮の黄色が...

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Published inFood preservation science Vol. 34; no. 5; pp. 267 - 273
Main Authors 吉武, 均, 広瀬, 直人, 澤岻, 哲也, 照屋, 亮, 秋永, 孝義
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本食品保蔵科学会 01.09.2008
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ISSN1344-1213
2186-1277
DOI10.5891/jafps.34.267

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Summary:'アーウィン'マンゴーの炭疽病防除方法として温和な条件の蒸熱処理 (温熱処理, MVHT) による防除効果と果実品質に与える影響を検討した。 Colletotrichum gloeosporioidesおよびC. acutatum (いずれもマンゴー炭疽病菌) は50℃・10分間の温熱処理で菌叢生育は認められなかった。C. gloeosporioidesを接種した果実に温熱処理を行うと防除価は95, 接種翌日の処理でも76になり, 炭疽病は効果的に抑制された。また, 炭疽病菌を接種しない出荷果実を用いた試験においても炭疽病の抑制効果が認められた。温熱処理によって果皮の黄色が増加し, 光沢はわずかに低下したが, 常温で4日間置いた果実では無処理の果実に対して果皮の黄化と光沢の発生は抑制された。また, 重量減少率は無処理果実に比較してわずかに低下し, 呼吸速度も低くなった。温熱処理果実の糖および有機酸組成には無処理果実と大きな差異は見いだされなかった。温熱処理を行った果実を追熟させると, 果皮の色合いと光沢が無処理果に対してやや劣るが, 食味は良好であった。
Bibliography:ZZ00016464
763248
ISSN:1344-1213
2186-1277
DOI:10.5891/jafps.34.267