ミナミキイロアザミウマThrips palmi KARNY (Thysanoptera: Thripidae)に対するキチン合成阻害剤flufenoxuronの防除効果

ミナミキイロアザミウマに対しキチン合成阻害剤であるbenzoylphenylurea系殺虫剤のflufenoxuronが優れた殺虫活性があることを,浸漬試験と圃場試験により明らかにした。 1) flufenoxuron剤5%乳剤1,000倍液に浸漬したナス葉をミナミキイロアザミウマの1齢と2齢幼虫に与えたところ両発育ステージともに次の齢に脱皮,変態せずに死亡する個体が多く,高い殺虫活性を示した。しかし,成虫に対する殺虫活性は見られず,産卵数に対する影響も見られなかった。 2) 雨除け栽培のナスにflufenoxuron 5%乳剤1,000倍液を9月17日と9月24日の2回散布したところ,散布直...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi Vol. 32; no. 4; pp. 297 - 299
Main Authors 永井, 一哉, 平松, 高明, 逸見, 尚
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本応用動物昆虫学会 01.11.1988
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:ミナミキイロアザミウマに対しキチン合成阻害剤であるbenzoylphenylurea系殺虫剤のflufenoxuronが優れた殺虫活性があることを,浸漬試験と圃場試験により明らかにした。 1) flufenoxuron剤5%乳剤1,000倍液に浸漬したナス葉をミナミキイロアザミウマの1齢と2齢幼虫に与えたところ両発育ステージともに次の齢に脱皮,変態せずに死亡する個体が多く,高い殺虫活性を示した。しかし,成虫に対する殺虫活性は見られず,産卵数に対する影響も見られなかった。 2) 雨除け栽培のナスにflufenoxuron 5%乳剤1,000倍液を9月17日と9月24日の2回散布したところ,散布直後の成虫密度の低下はみられなかったが,幼虫密度が低下し,その結果として成虫密度も低くなった。
Bibliography:410478
ZZ00014825
ISSN:0021-4914
1347-6068
DOI:10.1303/jjaez.32.297